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支払いサイトが長いと違法?「月末締め翌々月払い」と60日ルールの日数計算例

公開日: 2026-09-28

広告を含みます。本記事は一般的な情報提供を目的とした解説であり、法的助言ではありません。個別の判断は弁護士や公的な相談窓口にご確認ください。

「うちは月末締めの翌々月末払いです」と言われて、入金まで長すぎないかと感じたことはありませんか。フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)には、報酬の支払期日についての定めがあります。この記事では、条文の内容を平易に言い換えたうえで、よくある「締め日・支払日」のパターンが受領日から何日後になるのかを計算例で確認し、入金が遅い取引先に備える考え方を整理します。

1. 原文:条文は何と言っているか

フリーランス法第4条は、報酬の支払期日について、給付を受領した日(役務の提供なら提供を受けた日)から起算して60日の期間内で、かつ、できる限り短い期間内に定めなければならないとしています[1]。支払期日を定めなかったときは受領日が支払期日とみなされ、60日を超えて定めたときは受領日から60日を経過する日が支払期日とみなされます[1]。また第3条により、発注者は業務委託をしたら直ちに、報酬の額や支払期日などを書面またはメール等で明示しなければなりません[2]。

この規定の対象になる「特定受託事業者」は、従業員を使わない個人、または代表者1人だけで従業員のいない法人です[3]。従業員を雇っている個人事業主や、複数の役員・従業員がいる法人は、この法律のフリーランス側の「特定受託事業者」には当たりません。

2. 平易な言い換え:ポイントは「締め日」ではなく「受領日」

3. 計算例:支払いサイト別に受領日から何日後になるか

次の表は、2026年に受領した場合を例に、暦日で日数を数えた目安です(受領日から支払日までの経過日数)。実際の判断は契約内容・受領の事実関係によって変わるため、あくまで考え方の例としてご覧ください。

支払いサイト受領日の例支払日受領日からの日数60日との関係
月末締め・翌月末払い6月10日7月31日51日60日以内
月末締め・翌月末払い6月1日7月31日60日受領日が月初だと60日ちょうど(余裕がない)
月末締め・翌々月末払い6月10日8月31日82日60日を超える
15日締め・翌月末払い6月16日8月31日76日60日を超える

ここから分かるのは、「月末締め・翌月末払い」でも月の前半に受領した分は余裕がある一方、「翌々月払い」や「15日締め」のように締めから支払いまでが長い設定は、受領日次第で60日を簡単に超えるということです。契約書や取引条件の明示で「締め日」と「支払日」しか書かれていないときは、自分の納品日(受領日)から何日後になるかを一度数えてみる価値があります。日付を入れて確認したいときは、支払期日・遅延チェッカーが使えます(無料)。

4. チェックリスト:契約前・請求前に確認したいこと

  1. 取引条件の明示(書面またはメール等)に、報酬の額と支払期日が書かれているか[2]
  2. 支払期日が「受領日から60日以内」に収まる日付か(締め日ではなく納品日から数える)
  3. 納品を複数回に分ける場合、回ごとの受領日と支払期日が整理できているか
  4. 発注者側の検収が遅れて支払いが後ろにずれるとき、受領日がいつと扱われるか(納品の記録・メール・納品物のアップロード履歴を残しておく)
  5. そもそも自分と取引先がこの法律の対象(特定受託事業者・特定業務委託事業者)に当たるか[3]

5. 支払いが期日より遅れていると感じたら

期日を過ぎても入金がない、あるいは60日を超える支払期日で合意させられそうだと感じたときは、まず納品日と条件の明示の記録を整理し、取引先に確認します。それでも改善しない場合、第17条によりフリーランスは違反の事実について厚生労働大臣に申し出て、適当な措置をとるよう求めることができます。申出をしたことを理由とする不利益な取扱いは禁止されています[4]。相談窓口や手続きの案内は、厚生労働省と公正取引委員会の公式ページで確認できます[5]。文面の作り方は支払い督促メールの書き方・文例、督促しても払われないときは「申出」制度の解説も参考にしてください。

6. 入金サイクルが長いときの資金繰りの選択肢

法律に沿った支払期日であっても、受領から入金まで最大で約2か月かかれば、その間の生活費や外注費・ソフト代の支払いは自分で先に立て替えることになります。対策の一つは、入金サイクルを把握したうえで数か月分の運転資金を確保しておくことです。もう一つは、請求書の支払いを早められるサービスを選択肢に入れておくことです。

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請求書の早期払いなどのサービスには、利用条件・手数料・審査があります。申し込む前に、必ず公式サイトで最新の内容を確認してください(本記事ではサービスの条件や手数料については評価・断定していません)。

まとめ

報酬の支払期日は、締め日ではなく給付を受領した日から60日以内が基本です[1]。「翌々月末払い」などの設定は受領日次第で60日を超えうるため、自分の納品日から日数を数える習慣をつけておくと、契約前に違和感に気づけます。ルールの基本は「報酬は60日以内に支払う」ルールとは?、遅延に備える対策は取引先の支払い遅延に備える方法もあわせてご確認ください。

出典(一次資料)

  1. 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第4条(報酬の支払期日等) — e-Gov 法令検索
  2. 同法第3条(特定受託事業者の給付の内容その他の事項の明示等) — e-Gov 法令検索
  3. 同法第2条(定義) — e-Gov 法令検索
  4. 同法第17条(申出等) — e-Gov 法令検索
  5. 厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」 — 厚生労働省/公正取引委員会「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」 — 公正取引委員会

本文の説明は上記の条文・公的機関の案内を分かりやすく言い換えたものです。日数の計算例は筆者が暦日で数えた目安です。制度は改正されることがあるため、最終的な判断は原文をご確認ください(参照日: 2026-09-25)。