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納品後に無償の修正・やり直しを求められたら?フリーランス新法の「不当な給付内容の変更・やり直し」

公開日: 2026-10-02

本記事は一般的な情報提供を目的とした解説であり、法的助言ではありません。個別の依頼が禁止行為に当たるかどうかは、公正取引委員会・厚生労働省の相談窓口や弁護士等の専門家にご確認ください。広告を含みます(記事の後半に広告リンクがあります)。

「納品したあとに、最初の依頼になかった修正を何度も頼まれる。断ると次の仕事が来なくなりそうで、つい無償で対応してしまう」。こうした悩みに関わる規定が、フリーランス新法第5条第2項にあります。この記事では、条文が何を禁じているのか、ご自身の状況を整理するときに何を確認すればよいかを、条文の要旨に沿って説明します。

1. 条文は何を定めているか

第5条第2項は、発注者(特定業務委託事業者)が、フリーランス(特定受託事業者)の責めに帰すべき事由がないのに、給付の内容を変更させたり、給付を受領したあとにやり直しをさせたりして、フリーランスの利益を不当に害してはならないと定めています[1]。同じ第2項には、金銭やサービスなどの利益を提供させる行為(協賛金の要請など)も並んでいます。

この規定の対象になるのは、政令で定める期間以上の業務委託です。施行令第1条は、その期間を1か月と定めています[2]。たとえば、契約期間が数日で終わる単発の依頼は、この禁止行為の対象外となる可能性があります。ご自身の契約が1か月以上かどうかは、最初に確認したい点です。

確認すること見るポイント
契約の期間1か月以上か(更新を含む扱いなど細部は公式の案内で確認)
変更・やり直しの理由フリーランス側のミスなのか、発注者側の事情(仕様の変更、方針の転換)なのか
費用の扱い追加の作業に対する報酬や費用の話し合いがあったか

「どこからが不当な変更・やり直しか」は、条文だけでは決まらず、個別の事情で判断されます。この記事では線引きを断定しません。判断に迷うときは、公式の相談窓口に確認してください[3]。ほかの禁止行為(受領拒否・報酬の減額・買いたたきなど)はフリーランス新法の禁止行為とは?で整理しています。

2. 「ふつうの修正」と「やり直し」を分けて考える

納品後の修正依頼のすべてが問題になるわけではありません。納品物にフリーランス側の誤りや、最初に合意した内容との食い違いがあるなら、その修正に応じるのは通常の対応です。一方で、次のような場面は、条文が想定する「発注者の事情による変更・やり直し」に近い可能性があります。

どれも「当てはまれば必ず違法」という意味ではありません。まずは、何が最初に合意された内容で、何が後から増えた依頼なのかを切り分けることが出発点になります。

3. 最初の合意を確認する:取引条件の明示

切り分けの根拠になるのが、契約の最初に明示された内容です。第3条は、発注者が業務委託をしたら直ちに、給付の内容・報酬の額・支払期日などを書面かメール等で明示しなければならないと定めています[4]。「何を、いつまでに、いくらで」が書かれていれば、後から増えた依頼との違いを説明しやすくなります。条文は修正の回数まで一律に書くことを求めているわけではありませんが、実務では「修正は○回まで」「仕様の変更は別途相談」のように書いておくと、行き違いを減らせます。

関連ツール

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4. 無償の追加対応を求められたときのチェックリスト

5. 伝え方の例

関係を壊さずに範囲を確認したいときは、事実と確認事項だけを淡々と書くと伝わりやすくなります(文面はあくまで一例です)。

お世話になっております。ご依頼の修正内容を確認しました。 当初のご依頼(○月○日付のメール記載)は「△△」でしたが、 今回は「□□」への変更と理解しています。 変更分の作業量と費用、納期について、あらためてご相談させてください。

厚生労働大臣へ申出をしたことを理由とする不利益な取扱いは禁止されています(第17条)[5]。なお、契約の解除・不更新は、6か月以上の継続的業務委託であれば少なくとも30日前の予告が必要です[6]。詳しくは契約の中途解除は30日前予告とは?をご覧ください。

6. 追加作業が続くと、入金の遅れも資金繰りに響く

やり直しや追加の作業で納品が後ろにずれると、請求と入金のタイミングもずれ込みます。入金までの期間が長くなる時期に備えて、請求書の支払いを早められるサービスを選択肢に入れておく方法もあります。

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こうしたサービスには利用条件・手数料・審査があります。申し込む前に必ず公式サイトで最新の内容を確認してください(本記事ではサービスの条件や手数料を評価・断定していません)。入金日の見通しは入金サイクル・手元資金チェッカーでも確認できます。

まとめ

1か月以上の業務委託では、発注者が、フリーランスに責任がないのに給付内容を変更させたり受領後にやり直しをさせたりして利益を不当に害することは禁じられています[1][2]。ただし「不当」かどうかは個別の事情で決まります。最初の合意(明示された条件)を確認し、追加の依頼は日付つきで記録して、範囲・費用・納期をメール等で相談する、という順に進めてみてください。

出典(一次資料)

  1. 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号)第5条 — e-Gov 法令検索
  2. 特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律施行令(令和6年政令第200号)第1条 — e-Gov 法令検索
  3. 公正取引委員会「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和五年法律第二十五号)」 — 公正取引委員会/厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」 — 厚生労働省
  4. 同法第3条(取引条件の明示) — e-Gov 法令検索
  5. 同法第17条(申出等) — e-Gov 法令検索
  6. 同法第16条(解除等の予告) — e-Gov 法令検索

本文の説明は上記の条文・案内を分かりやすく言い換えたものです。制度は改正されることがあるため、最終的な判断は原文をご確認ください(参照日: 2026-09-25)。